介護の仕事は一方通行ではありません。

私達は皆、誰でも年をとります。当たり前のことですが、介護の仕事をしている私がいつも忘れないようにしていることです。

 

それでも、つい「どうして忘れてしまうんだろう」「どうしてこんな事が出来ないのだろう」なんて思ってしまいます。介護の現場はいつも忙しく、仕事に追われていますから、つい利用者さんを焦らせてしまったり、困った人だと思ってしまったり。態度には出さなくても、どの職員も感じていることだと思います。
誰かが辞めてしまっても、人員の補充のないことなんて日常茶飯事ですから。

 

そんな時は、ある利用者さんの言葉を思い出します。
その日は朝からミスを連発してしまい、つい険しい顔になってしまっていた私。内心イライラしていました。

 

すると、認知症のおばあさんがニッコリと私の目をみて言ったのです。「どうしたの?悲しい顔してたら、素敵な朝が台無しよ。」
パッと目が覚めたような気持ちになりました。

 

本当にその通りだ。私は自分のミスくらいで、「素敵な朝」を自分で台無しにしようとしている。私の朝も、他の方の朝も。
続けてその方は言いました。「悲しいことがあったのね。忘れてしまいなさいな」

 

介護の仕事をしていて良かったと心から感じる時です。
私達介護者が「助けている」なんて思いがちですが、決して一方通行ではないのですよね。
私達が頂いているものも大きいのです。

 

ちょっとぐらい嫌なことがあった時も私や他の方の「素敵な朝」を台無しにしてしまわないように。気持ちを切り替えて生活するように、自分に言い聞かせています。